沖縄で蕎麦といったら「沖縄そば」ですよね。
しかし実は北部にある大宜味村というところが、いわゆる日本蕎麦の「和そば」を作っています。
大宜味村は以前からシークヮーサーが特産なのですが、2011 年から「和そば」の特産化に力を入れていて、沖縄で唯一「和そば」に力を入れている地域となっています。
今回はそんな大宜味村で行われた「和そば」のお祭り「新蕎麦まつり」に行ってきました。「新蕎麦まつり」は 3 月 11 ~ 12 日に行われていました。
今回はガジェット関連の記事ではなく、私の住む沖縄の極一部を紹介する内容です。
大宜味村
大宜味村は沖縄の北西部に位置する村です。下は名護市、上は国頭村があります。
沖縄は名護より上に行くと本当に何もなくなってくるのですが、大宜味は海と山しかないような地域で、沖縄の中でもかなりのんびりした時間が流れています。
しかしそんな大宜味では「和そば」の生産が数年前から行われていて、現地で採れた蕎麦を看板とした「和そば」の蕎麦屋さんが数店舗あったりします。
もちろん「前田食堂」などの昔から人気の沖縄そば屋さんがあるのも大宜味です。
ちなみに大宜味辺りまで北上すると海キレイさのレベルが格段にアップします。沖縄はその地域によって海のキレイさも異なるのですが、流石に北部の海は超キレイ。
まるでガラスの液体が漂っているようです。
観光としては古宇利島の海とかが有名ですけど、そっちなんかよりも大宜味や国頭の海の方が実はキレイです。観光で来る人もかなり少ないですけどね。
新蕎麦まつり
大宜味では年に 2 回、2 月と 5 月に「和そば」の収穫が行われています。今回の「新蕎麦まつり」は “日本一早い新そばが食べられる” がキャッチコピーで、2 月に収穫されたばかりの新そばが食べられるお祭りです。
とはいえ県内でも目だった告知などがほとんど行われておらず、知る人ぞ知るお祭りとなっています。
まだ「和そば」の生産自体がたった数年ですからね。県内在住の方でも大宜味で「和そば」が作られていることを知ってる人はそこまでいません。
「新蕎麦まつり」は大宜味にある特産品加工施設で行われていました。
しかし “まつり” とは名ばかりで、その規模は超極少。たぶん現地スタッフも 10 ~ 15 人くらいしかいなかったので、かなりこじんまりとしたイベントとなっていました。
会場のブースも、温かいかけそばを提供してくれるテントと、「和そば」を使用して作られたほかの特産品がちょこっと売っているブースがある程度。それにかけぞばを食べる用の会議テーブル 2 個と椅子が 15 席程度。
あまりに規模の小ささに驚きつつも、その緩さが沖縄っぽいな~とも思いましたね。
しかし目当ては「和そば」です。実は私は以前より大宜味の「和そば」が好きで、「江洲の花」という現地で採れ加工された「和そば」を提供してくれるお店に何回か行っていたこともあり、大宜味の「和そば」の味は知っていました。
ただ「江洲の花」はざるそばのみなので、今回の「新蕎麦まつり」で提供される温かいかけそばは初。
ちなみに沖縄に住んでると蕎麦屋と言ったら沖縄そばで、「和そば」を提供してくれるところなんてほんとに数える程度しかないんですよね。
なので特に内地からの移住者は「和そば」が無性に恋しくなったりします。そういった意味でも大宜味の取り組みはありがたい。
大宜味の「和そば」は例えば箱根や京都の蕎麦と比べると、香りは少し弱めでかなり素朴な味です。しかしその素朴な感じは、味が濃い目な食べ物が多い沖縄では結構珍しかったりします。
提供されていた温かいかけそばも、そんな素朴な感じを全力で感じられる味わいでした。
私としたことが肝心なかけそばの写真を撮るのを忘れてしまったので、実際のかけぞばの様子は大宜味村蕎麦生産組合の公式ブログをご覧ください。
しかし本当は「新蕎麦まつり」のいろんなブースを紹介したりして盛りだくさんなイベントレポートをお送りしようと思って意気込んでいたのですが、規模が規模だったもんで「和そば」を食べてたった 15 分程度で会場を後にしました。
まぁ朝早くからドライブして楽しかったからいいんですけど。
沖縄の観光事情
内地の人からしてみたら沖縄と言えば沖縄そば、ゴーヤー、ちんすこう、サーターアンダギーなどが定番ですが、実際に現地ではその定番が定着しすぎてもはや飽きられている感があります。一巡してしまった感じ。
なので今回の大宜味の「和そば」のように、様々な地域は新たな特産品の開発に力を入れています。もしくはこれまで現地の産業のみで生き抜いてきた地域では、観光産業に力を入れ始めていたり。
特にマイナーな離島ではそういった取り組みが多くなってきていますね。
このほかに沖縄では、米軍の軍用地として使用されてきた土地が日本に返還されるなどしてその土地の新たな開発が進められたり計画されたりと、数年周期で集客のパワーバランスみたいのが入れ替わっている感じです。
そういう意味では今後の「和そば」の展開も含めて沖縄の発展が気になりますが、ただ各地域で観光客という分母を奪い合っている感じでもあるので、もうちょっと落ち着いてバランスよく、そして沖縄に自然を守りながら進めて行って欲しいと私自身は思っていたり。
沖縄ってさ、結構そういう部分が下手くそで、他と強調しあうことをしないんですよね。昔から自分達さえよければいいっている文化というか意識があって、それが色濃く出ている気がしますね。
住んでみるといろいろ悪い部分も見えてきます。私個人としてはそれすら楽しんでますけど。
石井様
おはようございます。
大宜味村蕎麦生産組合の自称 事務局長を務めています宮城久美子と申します。
私達蕎麦生産組合のレポートありがとうございます。
お陰様で生産者2農家で第1回のそば祭りを開催することができました。
「500人位くればいいね」と話し合っていましたら1000人以上の方が遠い大宜味まで来てくれてビックリと感謝でいっぱいです。
大宜味村の蕎麦生産は農地の確保、栽培技術の向上等多々ありますが、一番の課題は蕎麦の反収の低さ、収益の無さです。
沖縄で蕎麦栽培が広がらない要因です。
それでも大宜味村の場合、蕎麦ファンの声に後押しされ細々と何とか持ちこたえている状況です。
(農家が明日にでもやーめた!!と言ってもおかしくないです!!爆笑!!)
今回の雨と高温障害でこの夏の収穫は少なかったです。沖縄、特に大宜味村での栽培は難しいです。
それでも多くの「大宜味和そばファン」の声は農家」にとってありがたく力になります。
来年、第2回そば祭りは3月17日、18日予定しておりますが、流動的です。無事開催することができた暁には宜しくお願いします。
宮城 様、こんな私のブログにコメントをいただき、誠にありがとうございます。
自称?事務局長なんですね(笑)
私は関東から沖縄に移住してきて 2 年半、最近は少し余裕がなくて行けてないですが、大宜味は大好きで、昨年末から年始にかけては結構通っていました。
道の駅も好きだし、江洲の花も好きだし、東村に抜けやすいのも良いですよね。
そば祭りは県庁で働く知り合いからたまたま教えてもらって行ったのですが、そもそも和そばを沖縄で生産している地域があることも、その知り合いに教えてもらいました。
江洲の花もその知り合いからの紹介です。
私は、ゆくゆくは大宜見にも住んでみたいと思いっています。
これからもちょくちょく通うと思うので、こんなたいしたことないブログですが、いろいろと発信させていただきますね。
大宜味の和そば、もっともっと有名になって収益化も進んで、そして更に更に美味しくなってほしいです。
ホテルなどに卸すのが手っ取り早いのかもしれないですし、ネットショップなどで販売していくのも良いかもしれませんね。
私はブログで情報を発信するほかに、ネットショップの構築もこれまでやってきたので、もしお役に立てるのであれば是非声をかけていただきたいです。
また県内に知り合いが経営している飲食店があるので、そこにお願いして和そばを使ったメニューを作ってもらっても面白いかも。
大宜味ではなく、恩納村やうるま市などのお店にはなってしまいますけど。
とにかく、私なんかでよければ、そば祭りのレポートだけでなく、その他にも是非大宜味村の力になりたいと思っているので、なんなりとお申し付けいただければと思います。
今後ともよろしくお願いいたします。