韓国で発売が開始されている Samsung の新型 VR カメラ「Gear 360(2017)」が本日届きました。今回はまずファーストインプレッションとして簡単なレビューをお送りさせていただきます。
ただ今回入手したのは韓国で先行発売されているモデルなのでグローバルモデルとパッケージなどの仕様は変わる可能性があります。なのでくまでも参考内容として読んでいただければと思います。
「Gear 360(2017)」おさらい
「Gear 360(2017)」は 2016 年に発売された初代「Gear 360」の後継モデルです。初代ではボール型デザインを採用していたのですが、新型ではグリップ部分が新たに加わり「RICOH THETA」のように手で持って撮影することができるようになりました。このほかに初代でも搭載されていて小型のディスプレイでは接続状況や設定メニュー、バッテリー状況、Wi-Fi パスワードなど 1 画面により多くの情報が表示されるようになっています。
「Gear 360(2017)」では前作同様に前後に 2 つの魚眼カメラを搭載し 4K 撮影にも対応しているのですが、解像度が 3,840 × 1,440(動画 30fps)から 4,096 × 2,048(動画 24fps)になりました。更に新機能として VR でのライブ配信(YouTube ライブ、Facebook)も新たに利用できるようになっています。
「Gear 360(2017)」で大きく変更された点は対応 OS です。初代では Android の中でも Samsung 製の「Galaxy」の一部機種にしか対応していなかったのですが、「Gear 360(2017)」では iOS 10 以降を搭載する「iPhone 6s」以降の機種でもペアリングして利用できるようになっています。ただし Android では相変わらず「Galaxy」のみの対応で、また iOS との接続ではライブ配信機能を利用できないなどの違いもあります。
このほか初代で採用された、前後どちらかのカメラ片方だけを使用するシングルレンズモードの撮影も継承。また IP53 レベルの防水防塵にも同じく対応しています。コネクタは初代の micro USB から USB Type-C(2.0)を変更されています。
カメラは前作の F/2.0 レンズの 1,500 万画素 CMOS × 2 から F/2.2 レンズの 840 万画素 CMOS × 2 に変更されています。バッテリーは前作の 1,350mAh から1,160mAh へとサイズダウンしています。
「Gear 360(2017)」は後継モデルではあるものの、全体的なマシーンスペック自体は初代からダウンしている印象です。ただ機能面では初代からいろいろな部分が進化しています。
主要スペック比較
Gear 360(2017) | ||
サイズ | 100.6 × 46.3 × 45.1 mm | 56.3 × 60.1 × 66.7 mm |
重量 | 130g | 152g |
カメラ | 840 万画素 CMOS × 2、F/2.2 | 1,500 万画素 CMOS × 2、F/2.0 |
イメージプロセッサ | DRIMe5s | |
動画撮影解像度 | 4,096 × 2,048(24fps) | 3,840 × 1,440(30fps) |
写真(デュアルレンズ) | 1,500 万画素 | 2,590 万画素 |
Wi-Fi | 802.11 a / b / g / n / ac | 802.11 a / b / g / n / ac |
Bluetooth | 4.1 | 4.1 |
バッテリー | 1,160mAh | 1,350mAh |
その他 | USB Type-C(2.0)、IP53 | micro USB、NFC、IP53 |
対応機種 |
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ファーストインプレッション
私は初代「Gear 360」を持っていないので実機の比較などはできないのですが、家電量販店などで見たことがある「Gear 360」を比べるカメラレンズが搭載されている頭部部分自体は小さくなっているかと思います。
各ボタンやインターフェースは頭部とグリップ部分で分かれていて、頭部には Bluetooth ペアリングなどで利用する “MENU” ボタンとその下に “電源 & BACK” ボタン、グリップ部分正面に “シャッター” ボタンとディスプレイ、左サイドに micro SD カードスロットと USB Type-C コネクタが搭載されています。
このほか頭部には LED ランプやマイク穴なども搭載。
私は「Galaxy シリーズ」のスマートフォンを持っていないため手持ちの「iPhone 7 Plus」と接続するつもりでいたので、App Store からコンパニオンアプリをインストールして「Gear 360(2017)」の到着を待っていました。
[appbox appstore id1214791825?mt=8]
iPhone とのペアリング方法は「Gear 360(2017)」の電源を入れて iOS とのペアリングモードにし、そして「iPhone 7 Plus」の Wi-Fi 設定を開いて “Gear 360(xxx)” に接続します。
初回は「Gear 360(2017)」のディスプレイ側に表示される 7 桁のパスワードを入力する必要がありますが、以降は「Gear 360(2017)」の電源を入れて表示される “Gear 360(xxx)” に接続するだけですぐに利用できるようになります。
ただコンパニオンアプリからの接続となるわけではないのでこの辺には若干違和感があります。恐らく「Galaxy シリーズ」では異なる仕様となるでしょう。
接続したらあとはiPhone から遠隔でいろいろな撮影が行えるようになります。撮影モードや表示モード、シングルレンズモードの切り替えなど、簡単に切り替えることが可能です。iPhone の横向き表示にも対応していて、この辺は特に違和感なく利用することができました。かなりの好印象です。
設定項目もありますが、特に触れる必要はないかと思います。
UI などはこんな感じで、通常の VR 撮影であれば特に違和感なく「iPhone 7 Plus」から遠隔で行うことができました。まだちゃんといろいろな撮影は試すことができていないので、VR 撮影に関しては別途改めてレビューをお送りさせていただければと思っています。
気になった点
今回「Gear 360(2017)」を「iPhone 7 Plus」に接続して使ってみてまず気になった点を挙げていこうと思います。
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ざっとこんな感じ。特に充電しながらの撮影に対応していない点は結構残念で、例えば VR 動画撮影中に「Gear 360(2017)」に電源をつなぐとその時点でペアリングが解除される仕様となっていました。これはもしかしたら今後修正はされるかもしれませんし「Galaxy」とのペアリングでは異なるかのしれませんが、現時点でちょっと残念仕様ですね。
iOS ではライブ配信に対応していないというのも残念。利用するかどうかは別として、iOS のサポートを謳うのであれば最低限「Galaxy」と同じ機能を利用できる状態にしてほしかったです。このほか初代ではサポートされていた「Google ストリートビュー」アプリとの連携が、「Gear 360(2017)」では非対応となってしまった点も残念な点です。
ただ単純に VR カメラとしてはかなり優秀なスペックと機能かと思うので、例えば単体での撮影などでもガンガン活用していけるとは思います。この辺は今後いろいろと検証していこうと思います。
ちなみに気になった点のうちの良いところとして、同梱されていたラバーリング付きのストラップが本体底面にピッタリとはまる点には驚きました。
この状態で「Gear 360(2017)」を床などに置くと安定感が増します。これはまぐれなのか、それともちゃんと計算されての仕様かはわかりませんが、この点は結構関心しました。
今回はファーストインプレッションとしてお送りさせていただきましたが、次回以降、実際の撮影写真や動画も合わせてもっと踏み込んだ内容をお送りさせていただければと思っています。ご期待ください。
はじめまして。
突然のコメント失礼します。
私も同カメラを持っており、iPhone7plusで接続しているのですが
4kで撮った動画だけがアプリからiPhoneに保存出来ません。
解像度を落として撮影すれば普通に保存出来るのですが4kで撮ってしまうと全く保存出来ない状態です。
ファームウェアやアプリのバージョンは最新なのですが、お持ちのカメラとiPhone7plusでは出来ておりますでしょうか?
サポートに電話しても、サポートデスクにある実機では保存出来ます。の一点張りで進展しません、、、
よろしくお願い致します。