Sony Cyber-Shot DSC-QX10/100を数日使ってみて感じた良い点・悪い点を書き出しましたので参考にしていただければ幸いです。
ただ個人的に”カメラ”というジャンルに置いての知識が乏しいため、ガジェットとしての実用性を考慮した視点からの評価をさせていただきました。
カメラ性能に関しては公式HPで確認していただければと思います。
Sony:DSC-QX10
Sony:DSC-QX100
良い点
- コンパクト
- 操作が簡単
- レンズスタイルカメラという新ジャンルの新鮮感
- NFCによるペアリングは非常に簡単
- カメラレンズと液晶画面の疑似セパレート仕様による新感覚
元々DSC-QX10/100はスマートフォンとつながるカメラということでアタッチメントを使用してのスマートフォンとの合体・連携がプロモーションとして多く使われているように感じます。
しかし逆転の発想的な観点から言えば、デジカメのレンズと液晶画面が切り離された仕様とも言えると思います。
私個人としてはそこを強く推して欲しいところではあるのですが、、、
NFCペアリング・操作が簡単という点に関して合格点かと思いますので、特に女性の方はそれなりに安心して使いこなせると思います。
ペアリングしてしまえばデジカメ感覚で扱えると思っていただければ結構です。
悪い点
- Wi-Fiペアリングが不安定
- ペアリング時に画像を表示・操作する端末側のWi-Fi・モバイルどちらのネットワークも切断される
- タスクを切り替えるとペアリングが解除される
- ペアリングに毎回20秒前後待たされる
- バッテリーが貧弱でそれを補うためにはmicro USBによる小まめな充電かバッテリー交換をするほかない
はっきり言ってWi-Fiを使用したペアリングが災いしたと言えます。
DSC-QX10/100と画像を表示・操作する端末とはWi-Fiの2.4GHz帯域を使用したペアリングが行われています。
この2.4GHzは現在もっとも広く使われているWi-Fiの周波数帯域というだけでなく、他の無線機器でも広く使われている帯域だそうです。
現状ただでさえペアリングが安定しているとは言えないのですが、無線機器が多い使用環境においては絶望的と言ってもいいかもしれません。
またWi-Fiを使用するので、当たり前ですが、例えばWi-Fiオンリーの端末の場合は通信ポートがDSC-QX10/100のペアリングで埋まるためインターネット接続が遮断されます。
更にモバイルネットワークが可能な端末の場合、通常端末側でWi-Fiネットワーク・モバイルネットワークのどちらも通信可能な状態だとWi-Fiが優先されるため、DSC-QX10/100とペアリングをする時に端末側ではWi-Fiが自動でONの状態になりWi-Fi通信をしていると認識されるので、実質的にインターネットへの接続は遮断された状態となります。
タスクを切り替えることによるペアリングの解除は上記の理由もあるためと思われます。
DSC-QX10/100で撮った画像をタスクを切り替えてTwitterやFacebookにアップする場合、当たり前ですがインターネットに接続していないとできません。
そのためペアリングしたままだとそれができないため、タスクを切り替えた時点で一旦ペアリングを解除するようにしたのでしょう。
この辺はある意味では良心的な仕様とも言えます。
しかし、再度ペアリングするのにもある程度待たされます。
これはでは良心的な仕様といえども無意味です。
バッテリーに関してはCyber-Shotの繋がりもあるので大きな変更はできなかったのでしょう。
またケーブルを接続しての充電は当たり前っちゃ当たり前です。
ただここまで新感覚を味あわせくれるのであればQiやXperia Z Ultra/Z1で採用されている専用マグネットコネクタを搭載して欲しかったですね。
いちいちmicro USBを接続して充電しなければいけないのは今の時代マイナス評価です。
総評
DSC-QX10/100のコンセプトは非常に面白いですし、レンズと画面が切り離される新たな感覚は本当に新鮮です。
例えるならば、ナルト疾風伝のペイン六道による視界共有的な。。。
Wi-Fiネットワークを使用するペアリングはそれなりに意味があってのことだと思うのですが、それが災いしての使い辛さは技術的にまだまだ発展途上なのだろうと思いました。
Wi-Fiペアリングの安定性向上・ペアリング速度の向上・ペアリング中のインターネット通信問題、この3点を中心に早期改善を切望いたしますが、技術的に改善できたとしてもDSC-QX10/100では改善しきれない点もあります。
私個人的にあわよくばUSTREAM中継に使えるかもしれないと思っていたのですが、インターネット接続が遮断されてしまうのでどうあがいても無理。
HDMIなどのインターフェースも用意して欲しかったですね。
ということで、当たり前に繋がってストレスなく端末側で確認・撮影ができ即座にSNSなどで配信もでき更にそれを繰り返すことができる、という部分を実用性というのであれば、実用性はありません。
あるのは新しいコンセプトと感覚、そして後継機に期待する将来性ですかね。
新感覚のおもちゃ、とも言えるでしょうか。