今回は 8 月 21 日に米国で発売された、Android をゲームボーイ化するガジェットケース「SmartBoy」のレビューをお送りします。
既に当ブログでも何回か「SmartBoy」の簡単レビューや使い方を紹介しているので、そちらも参考にしていただければと思います。
「SmartBoy」
「SmartBoy」は米国のゲームメーカーHyperkin が、2015 年のエイプリルフールでネタとして発表したのを発端に、あまりの反響の多さに実際に商品化してしまった夢のガジェットケースです。
「SmartBoy」に Android を装着し、更にゲームカートリッジを「SmartBoy」の背面に差し込むことで、Android のディスプレイを利用してゲームボーイ /ゲームボーイカラーのゲーム遊ぶことができるようになります。
「SmartBoy」は本来、「Galaxy S8 / S8+」に最適化した仕様で開発されたのですが、USB Type-C コネクタを採用する 5.2 インチ ~ 6 インチまでの Android スマートフォンであれば基本的に装着して遊ぶことが可能。ちなみに micro USB コネクタを採用した第 1 弾の「Development Kit」が 2016 年末に発売されていますが、今回ご紹介しているのは USB Type-C コネクタを採用した次世代モデルです。
そしてその実際の仕組みは、「SmartBoy」に挿したゲームカートリッジの ROM を Android 内部の専用フォルダに一時的にコピーし、それを専用のエミュレータアプリ「My OldBoy!」が読み込む事でゲームを遊ぶことができるという仕様となっています。
「SmartBoy」は 5.2 インチ ~ 6 インチ程度の様々な Android に対応するよう、横幅な可変式です。USB Type-C コネクタの位置も前後に移動させることが可能。
しかし厚みに関しては可変とはならず、約 9mm 以下の Android でないと装着することができなくなっています。
若干厚みのある「BlackBerry KEYone」でもなんとか入りますが、結構キツキツになります。その分固定はされますけどね。というのがザックリとした「SmartBoy」のご紹介です。
感想
私が初めて「SmartBoy」を手にした時に感じたのは、初代ゲームボーイの再現度の高さです。
私は初代ゲームボーイを小学生だか中学生くらいの時に持っていて、当時実際に遊んでいたのですが、「SmartBoy」のプラスチックな質感や本体の厚み、そして側面や背面のスリットデザインなど、正に初代ゲームボーイそのものでした。
これは当時を知らないと味わえない感覚です。当時を知っている方は、「SmartBoy」を手にした瞬間にあの頃の思い出が蘇ってくるかと思います。実際に遊ぶことができるゲームも当時のゲームカートリッジなので、尚更懐かしさ満載となることでしょう。
私は当時「スーパーマリオランド」や「テトリス」、「魔界塔士 Sa・Ga シリーズ」、「くにおくん シリーズ」などを遊びまくっていたこともあり、今回「SmartBoy」を輸入するにあたって初代「魔界塔士 Sa・Ga」と「熱血硬派くにおくん 番外乱闘編」などを改めて購入して準備していたのですが、それらのゲームを「SmartBoy」に挿して起動して、Android の画面にゲームタイトルが流れた瞬間に、一気に当時の思い出がフラッシュバックしました。「魔界塔士 Sa・Ga」のラスボス “神” 戦で流れる BGM とかもう、アドレナリン出まくり。
欲を言えば、ゲームボーイの電源を入れた時に上から流れてくる “Nintendo®” のロゴまで再現して欲しかったのですが、流石にその辺は権利の問題などもあると思われるので再現はされていません。
操作性
「SmartBoy」でゲームボーイが起動できるのはいいですが、大事なのはその操作性ですよね。例えばボタン押してからの実際の動作が遅れるなんてことがあったら、意味がありません。
でも安心してください。当時のゲームボーイのままで、反応が極端に襲いなどのストレスは一切ありませんでした。本当に初代ゲームボーイをそのまま再現しているかの如く、むしろ初代ゲームボーイそのものとして遊ぶことができます。
更に実際のゲーム音は Android から発せられるので、そこは当時のゲームボーイを凌駕する迫力があったりします。何より実際の Android のディスプレイを利用したゲーム画面は、当時のゲームボーイよりも明らかに大きくなっているので、ゲーム内容や操作性は当時のまま、更に大画面で迫力のあるゲームを楽しむことができるので本当に最高。
デメリット
そんな「SmartBoy」、もちろんデメリットもあります。Android が結構発熱する点です。
「SmartBoy」自体はバッテリーを搭載していないので、Android でゲームを動かしつつ、Android から OTG による電源供給で「SmartBoy」のコントローラーが動作する仕組みになっています。つまり Android はゲームアプリの動作と電源供給を、同時に行っているわけです。
そのため長時間ゲームを行っていると Android が結構発熱しますし、バッテリーもそれなりに早く減っていきます。また「SmartBoy」には外部電源接続用の端子などもないので、Android を充電しながらゲームを行うこともできません。
このほかのデメリットとしては、USB Type-C コネクタが本体下部中央に位置する機種でないと利用できない点、本体下部にイヤホンジャックがある機種の場合は有線イヤホンが接続できない点、ですかね。
まとめ
「SmartBoy」は本体公式価格 $49.99 という、比較的安価な値段設定となっています。
そんなこともあって、そんな安価な製品で本当にゲームボーイを遊ぶことができるのか、入手するまで逆に半信半疑だったのですが、実際にゲームボーイを遊んでみて、遊ぶことができて、本当に感動しました。間違いなく、私の 2017 年ベストバイの上位にランクインします。
「SmartBoy」は米国 Amazon では結構低評価なのですが、私は間違いなく ★ 5 つですね。当時のゲームボーイを知る世代の方にも、自信を持ってオススメできます。
ゲームボーイを知らない世代の方は、そもそものゲーム自体に魅力が感じられないかもしれないので、逆にオススメはできません。つまり「SmartBoy」は、完全に “おっさんホイホイ” です。正にプライスレス。
そんな「SmartBoy」は、米国の Amazon から直輸入することが可能。Global Priority を利用すれば、総額 8,000 円以下で今週中に入手することもできます。購入を迷われている方は是非トライして欲しい。購入金額以上の感動が待っていることを、私は補償します。
任天堂のロゴはエミユレーター側でBIOS設定すると表示されるようになります。が、吸い出した等知識がいるので割愛します。
カートリッジにはセーブしない仕様の為挿す度にカートリッジのセーブデータに戻されます。save~のファイルを選択すればいけるのか。