- Google、2023 年 3 月に「Google Pixel Watch」に対して提供開始した「転倒検知機能」の転倒検知構成を紹介
- バーピージャンプなどの激しい動きを行うトレーニングや衝撃吸収パッド上での転倒など、様々な動作パターンをシミュレーションし転倒検出 AI アルゴリズムを構築
- 1 年以上にわたって数百人を対象としたテストを実行し誤検知による誤通報が殺到しないことを確認
Google は 2023 年 6 月 13 日(火)、3 か月前の 2023 年 3 月に Wear OS 3.5 搭載 Made by Google 製スマートウォッチ「Google Pixel Watch」に対して提供を開始したライフセービング機能「転倒検知機能」の、転倒検知構成を紹介する記事を公開しました。
「Google Pixel Watch」に提供開始されいた「転倒検知機能」は、事故などによる「Google Pixel Watch」装着ユーザーの転倒を、モーションセンサーと機械学習アルゴリズムが検知し、場合によっては緊急通報(110 番)に自動で電話発信し支援を要請してくれるライフセービング機能です。まず転倒検出後 30 秒間動きが検出されなかった場合、アラームとバイブレーションを起動しつつ画面に[転んだので助けが必要][I’m OK]が表示され、安否確認が行われます。
この安否確認の際、[I’m OK]をタップするとアラームとバイブレーションが停止し、元の状態に戻ります。[転んだので助けが必要]をタップした場合は、緊急通報(110 番)への電話発信と支援要請が行われます。
そしてアラームとバイブレーション起動の安否確認からさらに約 1 分間動きが無かった場合は、アラーム音が大きくなりつつ、それでも応答がない場合は自動で緊急通報(110 番)への電話発信と支援要請が行われます。またこの際、もし意識があり話ができる状態であれば、緊急通報オペレーターと会話することも可能です。
「Google Pixel Watch」の「転倒検知機能」は提供開始当時、何度ものテストとトレーニング、機械学習(AI)アルゴリズムを元に開発され、激しい運動と激しい転倒を識別しつつ転倒を正確に検出するため、偶発的な起動や誤った緊急通報は最小限に抑えられていることが説明されていました。
実際に Google は、バーピージャンプなどの激しい動きを行うトレーニングや、衝撃吸収パッド上での衝撃を検出しにくい状況での転倒など、手足や体型の違いなども踏まえて様々な動作パターンを物理的にシミュレーションしてビデオ分析を行い、そこで得られたデータを転倒検出 AI アルゴリズムとして構築して、「転倒検知機能」に組み込んだ模様。転倒シミュレーションはハリウッドの戦略を引用し、スタントマンを起用して一週間行われたとのことです。
さらに、1 年以上にわたって数百人を対象としたテストも実行され、誤検知や誤通報が殺到しないことまで確認。このテストは、バーピージャンプなどのトレーニングや水泳といった高エネルギー活動時の「Google Pixel Watch」着用を、参加したテスターに依頼して行われました。
そして、2023 年 3 月の「転倒検知機能」提供開始となったわけですね。
Source:Google