- 2023 年 6 月 20 日(火)に公開された 2023 年 6 月更新版「Google システム アップデート」詳細で「セキュリティとプライバシー」カテゴリーがなくなる
- 「デバイスを探す」リニューアル(オフライン位置追跡対応)が一旦なかったことに
- 「デバイスを探す」オフライン位置追跡は 2023 年夏の終わりに提供予定
Google は 2023 年 6 月 20 日(火)、毎月提供している Android デバイスのセキュリティと信頼性を高めるための新機能を含んだ「Google システム アップデート」の 2023 年 6 月版詳細を更新し改めて公開したのですが、2023 年 6 月 7 日(水)の 2023 年 6 月「Google システム アップデート」公開時点では明記されていた「セキュリティとプライバシー」カテゴリーがこのタイミングで削除されました。
つまり、2023 年 5 月 10 日(水)開催開発者向けイベント「Google I/O 2023」にて発表され、そしてついに提供開始となったと思われた「デバイスを探す」リニューアル(オフライン位置追跡対応)が、一旦なかったことに。「デバイスを探す」のオフライン位置追跡は「Google I/O 2023」にて “2023 年夏の終わりに提供予定” と発表されていたので夏直前のこのタイミングで提供されるのはだいぶ前倒しでの提供となるわけですが、結局まだ提供されな模様です。
「デバイスを探す」のオフライン位置追跡は当初、「Google Play 開発者サービス」アプリ v23.22 以降と Android 用「デバイスを探す(Find My Device)」アプリ v2.5.114-4 以降での提供と発表されていました。すでにどちらのアプリもアップデートが配信されているので一旦の条件は満たしている状態ではありますが、今後のさらなるアップデートで本格対応となると予想されます。
ちなみに Google の「デバイスを探す」は、電源 ON でオンライン状態にある Android デバイスだけでなく、その Android デバイスに接続されている Bluetooth デバイスの位置を特定できるデバイス位置追跡サービスとして現在提供中です。ただこの懸念点は、モバイルネットワークと Wi-Fi が切られたオフライン状態の Android デバイスや、Android デバイスと Bluetooth ペアリングが切断されてしまっているオフライン状態の Bluetooth デバイスでは、最終オンライン or 最終ペアリング時の位置情報までしか取得できない点となっています。
しかしリニューアルされる新しい「デバイスを探す」では、オフライン状態の Android デバイスや Bluetooth デバイスの位置情報まで取得できるようになります。これは、近くにある任意の iOS デバイスを介して位置情報を取得する Apple の「AirTag」と同様の仕様で、オフライン状態の Android デバイスや Bluetooth ペアリングが切断されオフライン状態にある Bluetooth デバイスであっても、世界 10 億台以上の Android ネットワークを近距離共有機能「ニアバイシェア」の技術を活用して位置情報を取得し位置を特定できるようになります。
そしてこの「デバイスを探す」オフライン位置追跡で重要なのは、世界 10 億台以上の Android ネットワークを活用して取得された位置データはエンドツーエンドで暗号化されるため、第三者はもちろん、Google でさえもそのデータの回覧は不可となる点。世界 10 億台以上の Android ネットワークを活用してオフライン状態の位置特定が可能となる一方で、ユーザーのプライバシーはしっかりと保護されます。
つまり、第三者に位置情報がバレることはないということです。
Android 用「デバイスを探す」アプリにてオフライン位置追跡を利用するには、Android デバイスの[セキュリティ(セキュリティとプライバシー)]設定で[最新の位置情報を保存する]を ON にします。[最新の位置情報を保存する]を ON にすることで位置情報が暗号化されて Google のクラウドに保存され、そしてオンライン状態でも最新の位置情報を基にしたデバイス追跡を行うことができるようになります。
とはいえこの設定も、本格提供開始後の話です。