2016 年度の確定申告、皆さんはどの程度まで終わりましたか?私は基本的な会計入力は終わり、そして申告書類の仕上げもほぼ終わりました。
っが、2017 年から確定申告にはマイナンバーの入力と、マイナンバーがわかる本人確認書類の提出も必須になったようで、その書類がなく提出できない状態です。確定申告、というか税抜書類って毎年毎年仕様がかわるから都度チェックしておかないと、気づいたときには既に準備する時間がないなんてこともありますよね。
個人的にやらなきゃいけないことは先にやっておきたいっていう心配性な性格ってこともあって、まだまだ時間に余裕のあるこの次期に気づいてよかったけど。しっかし毎年毎年厄介ですな。今年はマイナンバーの本格運用が開始されているので、皆さんもお気をつけください。
さて今回ですが、青色確定申告では必須な日々の仕分け入力を少しでも楽にしてくれる「振替伝票」について書かせていただこうと思います。今回も簿記、会計ソフトを利用する上での話です。
「振替伝票」
「振替伝票」って一応会計ソフト上では上級者向けの帳簿入力に位置するようなのですが、実はそこまで難しくなく、その仕様を覚えてしまえば超便利です。某会計ソフト会社の内部の方も『振替伝票は最強』といっていたので、そこは間違いないはず。
「振替伝票」はその名の通り、何かを何かに “振り替える” 伝票です。元々入力した仕分けを、削除や修正することなく他の仕分けに振り替えることができます。ただもっとわかりやすく説明するというのであれば、各帳簿に入力した仕分けの、詳細な内訳を入力できる伝票です。
口で説明するよりも例を見ていただいた方がわかりやいかと。まず、現金出納帳で以下のような、合計金額 5,000 円の仕分け入力があったとします。
- 現金出納帳
相手勘定課目 | 適用 | 支出金額 | |
1 月 1 日 | 旅費交通費 | 電車代 | 1,000 円 |
1 月 1 日 | 荷造運賃 | 配送料 | 1,500 円 |
1 月 1 日 | 外注費 | 転送手数料 | 2,500 円 |
通常は各仕分けを順々に入力していくことで残高が加減算されていくのですが、これを例えば「振替伝票」で行う場合、先に合算分を現金出納帳に適当な仕分けで入力し、それを「振替伝票」に振り替えて、そこに仕分けを入力し基の金額と同じになるようにして登録を行います。
- 現金出納帳
相手勘定課目 | 適用 | 支出金額 | |
1 月 1 日 | 現金 | 5,000 円 |
↓↓↓
- 振替伝票
相手勘定課目 | 支出金額 |
旅費交通費 | 1,000 円 |
荷造運賃 | 1,500 円 |
外注費 | 2,500 円 |
※実際の入力フォーマットは異なります
「振替伝票」で入力する場合、帳簿に入力した支出金額と「振替伝票」に入力した合計の支出金額が同じにならないと実際には登録できないため、入力ミスを防ぐことにもつながります。これが「振替伝票」の内容です。
一見無意味に思えますし手間のようにも見えますが、この振り替え方法を覚えておくと「振替伝票」を様々な場面で利用できます。例えば毎月クレジットカード利用分が引き落とされると思うのですが、その引き落とし金額の内訳を「振替伝票」に振り替えて入力すれば、引き落とし金額を活かしつつ、その金額に対する答え合わせと行う感覚で仕分けの入力を「振替伝票」に行うことができます。
通常はクレジットカード決済分は買掛伝票に入力するのがセオリーですが、毎月たいした金額でない場合は「振替伝票」で処理してしまうのもありです。もちろん買掛伝票を利用しているとしても、「振替伝票」を活用することは可能。「振替伝票」はどこでも利用することができます。現金出納帳、預金出納帳、買掛帳、売掛帳などは日毎の合算金額を入力しつつ、日毎に「振替伝票」で内訳をまとめてしまうなんて利用方法もありです。
お店を運営しているのであれば、日々の売上の合算を売掛帳に入力しつつ、「振替伝票」に現金、クレジットカード、電子マネーなどと内訳を入力してその日の売上の合計と同じようにするなんてやり方もあります。頭の回転が早い方であればいろいろな活用方法が浮かぶでしょう。
最強だけどわかりにくいし説明もしにくい
そんな「振替伝票」、覚えてしまえば最強ですが、実際は使ってみないとその仕様はわからないですし、使ってみようと思っても伝票の仕様が分かりにくいので断念しがちです。更に説明する側も凄く説明しにくいんですよね。
会計ソフトを利用している方は是非 “「振替伝票」は最強” ということだけでも覚えていただきたいと思います。
やよいオンラインでは使えない模様
だがしかし、さっき知ったのですが、「やよいの青色(白色)申告オンライン」では「振替伝票」が利用できないそうです。やっちまった。。。