Google は 2017 年 12 月 16 日、2014 年に発足した同社の AR プロジェクト「Project Tango」のサポートを、2018 年 3 月 1 日をもって終了すると発表しました。
ただし「Project Tango」の後継技術として、「ARCore」の開発が進められます。
「Project Tango」
「Project Tango」は元々、“モバイル機器に実物の空間や動きの認識を与えること” をテーマとして、Google 傘下の先端技術研究グループ “ATAP” が開発を進めてきたプロジェクトです。
「Project Tango」対応デバイスは、最近では ASUS 製スマートフォンの「ZenFone AR」が挙げられますが、Lenovo 製スマートフォンンの「Phab 2 Pro」、Google 製 7 インチタブレットの「Project Tango タブレット開発キット」も過去に発売されています。
「Project Tango」対応デバイスは高度なモーショントラッキングカメラと 3D 震度センサーなどを搭載することが条件となっていて、それらのセンサーを駆使した空間認識技術を利用することができます。また、「Project Tango」対応アプリも Google Play ストアで配信されています。
「ZenFone AR」はまだ 2017 年に発売されたばかりなので、今後も「Project Tango」対応デバイスが発売されるのかとと思いきや、なんといきなりのサポート終了宣言となりました。
「ARCore」
ただ、「Project Tango」のサポート終了が Google の AR プロジェクト終了を意味するわけではありません。
Google は既に「ARCore」という AR プロジェクトの開発を進めていて、Google スマートフォンの「Pixel シリーズ」に、既に「ARCore」を利用した機能も配信されています。「ARCore」はわかりやすく言えば、センサー類などハードウェア面で搭載条件があった「Project Tango」に対して、ソフトウェアで空間認識を行う技術です。
今のところは「Pixel シリーズ」などの一部の機種に対して、「ARCore」を利用する「AR ステッカー」アプリが配信され、利用できるようになっていますが、今後ほかのメーカー製スマートフォンも「ARCore」をサポートする予定となっています。
それにしても、「Project Tango」のいきなりの終了宣言。Google らしいバッサリ感ですね。
https://twitter.com/projecttango/status/941730801791549440